東海大学医学部の化学攻略法!傾向や難易度、対策方法を解説
東海大学医学部は、理科1科目で受験できる負担の軽さから、医学部の中でもとりわけ高い人気を誇ります。「化学は良いけど、物理がどうしても伸びない」と悩む受験生には、東海大学医学部がおすすめです。数IIIが不要で、数IAIIBで受験できるのもポイントです。
東海大学医学部の一般入試で「化学」を選択した場合、どのような勉強をすれば合格できるのでしょうか。出題傾向や難易度、頻出分野、具体的な勉強法などを解説します。
ぜひ最後まで読み、東海大学医学部に合格するために、自分が化学で何をすべきか理解してください。そして合格への一歩を踏み出しましょう。
目次
東海大 医学部「化学」の試験概要
東海大学医学部入試は、試験日が2日あります。いずれか1日を選択しても良いですし、2日とも受験しても構いません。2日とも受験した場合は、合計点が高得点となった試験日の結果で合否が判定されます。試験会場や雰囲気に慣れ、平常心で臨むためにも、2日間両日の受験をおすすめします。
採点は「標準化採点(偏差値採点)」方式で行われます。標準化採点(偏差値採点)とは、素点を偏差値に換算して比較する方法をいいます。科目ごとの難易度差によって生まれた不公平を調整する措置で、共通テストでの得点調整のようなものだと考えてください。
東海大学医学部の化学試験について、さらに詳しく解説します。
出題形式・配点
出題形式はマーク式と記述式が混在しています。試験時間は70分、配点は100点満点です。ちなみに東海大学医学部は英語・数学とも100点ずつと、全科目均等配点となっています。
科目 | 試験時間 | |
1限目 | 英語 | 10:00~11:10(70分) |
2限目 | 数学(IAIIB) | 12:10~13:20(70分) |
3限目 | 理科(物化生から1科目) | 13:50~15:00(70分) |
※ 2023年度入試
問題数・時間配分
東海大学医学部化学の大問数は5~6題です。小問数は20~25問程度のため、1問あたり平均2~3分程度で解く必要があります。
計算問題が多いのが特徴で、全体の4割ほどを占める年もあります。有効数字3桁で答えさせる問題もあり、スピーディーで正確な計算力と小数の扱いに慣れておくことが必須です。
構造式を答えさせる問題、用語や化合物名を問う問題など、出題バリエーションも幅広いため、基本的な知識をまんべんなく習得しておきましょう。
難易度
化学は、物理・生物と比べて易しい年が多いと言われます。難問や奇問の類も出題されません。教科書を中心に、理論・無機・有機各分野の基本的な知識を習得しておけば、十分対応できます。
問題例:2018年度入試(1日目)
第1問「周期表と電子配置」に関する問題
計算問題や文章の正誤判断問題もありますが、いずれも共通テスト(センター試験)レベル。選択肢を一つひとつ吟味すれば、正解にたどり着ける。
第5問 小問集合
体心立方格子や理想気体の性質、金属イオンの沈殿、有機構造決定などの基本を問う問題。C4H2O3という分子式に加水してC4H4O4、水素を加えてC4H6O4と気づければ、「無水マレイン酸→マレイン酸→コハク酸」の流れに気づける。
ただし先に書いたとおり、得点は偏差値に換算されます。物理・生物よりも標準レベルの問題が多い化学は平均点も高くなりやすいため、他の理科科目を受けた受験生と同じ程度の正答率では偏差値で劣ってしまいます。最低でも75%、8割以上の正答率を目指し対策するのが合格の秘訣です。
教科書の基本知識に不安が残る受験生は、まず教科書の内容を丁寧に理解し、覚えるべきことを暗記する勉強から始めてください。
ある程度習得が済んでいる場合は、苦手分野の克服に入ります。東海大学医学部「化学」はまんべんなく広い範囲から出題される上に目標得点率が高いため、苦手や穴をそのままにしておくのは厳禁です。
東海大 医学部「化学」の出題傾向と注意点
東海大学医学部の「化学」入試問題には、一定の出題傾向があります。傾向に合った対策が、合格には欠かせません。
東海大学医学部「化学」の傾向と注意点を解説します。
理論と有機分野が出題の8割を占める
東海大学医学部「化学」では、理論分野からの出題が圧倒的に多いという特徴があります。次に有機分野が続き、理論と有機だけで全体の8割を占めます。
理論分野は全範囲からまんべんなく出題されます。有機分野は構造決定や計算問題、異性体数が頻出です。
煩雑な計算問題も出題される
計算問題が多いのも、東海大学医学部「化学」の特徴です。2020年度は、小問総数19問のうち、12問が計算問題でした。
計算問題が出される分野も幅広く、2020年度の例では結晶密度、酸素分圧、モル分率、物質の質量比、熱量計算などが出題されています。ただし選択肢の数値が離れている問題が多いため、計算結果に最も近い選択肢を選ぶという解き方が可能です。
構造式や化学反応式の記述問題も出る
東海大学医学部「化学」では、論述や作図の問題は出題されません。ただし構造式や化学反応式を書かせる問題や、用語・化合物名などを問う問題は出されます。記述式の問題が全体の2割に達する年もあるため、基本知識の定着が重要です。
東海大 医学部「化学」の分野別出題傾向
化学には、理論・有機・無機の3分野があります。東海大学医学部の「化学」問題には、頻出分野はあるのでしょうか。また各分野の中でも、とくに注意して対策しておくべきポイントはどこでしょうか。
分野別の出題傾向を解説します。
理論分野
全範囲からまんべんなく出題されますが、特に結晶構造や電離平衡、熱化学方程式の問題は頻出です。やや細かい知識が問われる年度もあるため、他の私大医学部入試問題を活用し、知識の穴を作らないようにします。
計算問題や正誤問題も頻出です。計算に手間取ると時間配分が厳しくなる可能性があります。日常的に有効数字3桁程度の計算問題に取り組み、扱いに慣れておきましょう。
有機分野
構造決定や異性体、有機化学の反応関連の計算問題が頻出です。高得点を取るためには1問も落とさないつもりで臨みましょう。基本~標準レベルの問題が多めですが、中には教科書よりやや難しい問題もあります。「アセチレンに水を付加させる触媒」「有機化合物中の塩素の検出」といった、細かな知識も押さえる必要があります。
構造式を書かせる問題に、「価標を省略せずに書きなさい」と指示があれば、価標も忘れずに書いてください。問題文の指示を見落とさない注意力も大切です。
無機分野
無機分野の出題頻度は高くはありません。知識が得点に直結する分野のため、教科書内容の確実な習得を最優先してください。周期表と元素の性質との関連性や各無機物質の性質、反応周期表は基本です。
無機物質の生成実験の手順や実験器具の使い方などの基本知識も押さえましょう。
また系統を分析させる問題が多いので、色や沈殿を作るイオンなども重要なポイントです。工業的製法の問題対策として、窒素化合物もしっかりチェックします。
東海大 医学部に「化学」選択で合格する対策3ステップ
東海大学医学部入試で「化学」を選択しようと考える受験生に向けて、合格点が取れる対策・勉強法を3つのステップに分けて解説します。
東海大学医学部「化学」は平易な問題が多いからこそ、1問の差が合否を分けると心得ましょう。基本を大切に、知識と計算力を確実に定着させる勉強が大切です。
STEP1. 教科書を中心に基礎をもれなく習得する
東海大学医学部「化学」の問題は、教科書から逸脱した難問や奇問は出されません。細かな知識を問う問題も見られますが、ほとんどは教科書レベルの基本~標準問題です。東海大学医学部に「化学」選択で合格したい場合は、基本の徹底理解から始めましょう。
「基本」とは、教科書の内容にほかなりません。教科書に書かれている内容を自分の頭で・自分の言葉で理解し、さらに友達に分かりやすく解説できる状態を目指してみてください。
STEP2.基礎~標準レベルの問題集を反復する
問題演習は、苦手なところや穴を埋めるために反復して取り組みます。学校で配布された傍用問題集か、標準レベルの問題集を用意してください。共通テストレベルの問題集もおすすめです。
まず理論分野で化学の概論を理解してから、無機・有機分野を固めましょう。一つひとつの事項について、「なぜそうなるのか」を自問しながら取り組むと理解が深まります。知識の根拠や論理、そうなる理由を理解する学習のために、解説が充実した問題集をつかいましょう。
また答え合わせの度に、問題番号に「できた・できない」のチェックも付けます。「〇△×」など、自分なりのルールを決めて構いません。印が付いていると、自分が解けなかった問題、苦手な問題が一目で把握できるため、復習の効率が上がります。
STEP3.過去問演習に取り組む
高3の夏、あるいは秋以降は過去問レベルの問題演習に入ります。東海大学医学部の過去問のほか、他の私立大学医学部の過去問もおすすめです。記述問題対策には、中堅国公立大学の過去問も良いでしょう。
東海大学医学部「化学」問題は、センター試験や共通テストレベルの問題も数多く出題されています。センター試験・共通テストの過去問、マーク模試の過去問にも取り組んでみてください。
河合塾の全統マーク模試過去問集や問題集は、解説が非常に分かりやすく充実しているため、医学部対策にもおすすめです。
まとめ
東海大学医学部「化学」は、教科書を基本とした知識の習得と、速く正確な計算力の養成で十分対応できます。
とはいえ、「広い化学の範囲を、どうやってまんべんなく対策すれば良いのか」「英語や数学の勉強もしなければならない、化学だけに時間を割けない」といった悩みがある医学部志望生も多いでしょう。
そんな医学部志望生は、物理・化学だけを専門的に、しかもマンツーマンで指導する塾「アテナイ」にご相談ください。なぜ化学ができないのかを根本から解明し、半年で化学を得点源にしてみせます。指導する講師はキャリア10年以上のベテランばかり、マンツーマンなので分かるまで質問できます。
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東海大医学部志望の学生さんのアウトプットにアテナイがおすすめの理由
口頭試問による指導
口頭試問による指導とは、講師と生徒の問答を通して指導する方法です。例えば、講師が「〜とはどういうことか」「〜についてどう考えるか」といった出題をし、生徒が問題に対する解答をその場で答えます。その際、「なぜそう言えるのか」「裏付けはあるのか」を適宜講師が確認するといった内容です。面接とは違い、その解答の内容が理路整然としているかという、「解答のプロセス」を重視します。論理的に思考し、それを相手に表現する能力が必要になるため、解答する内容に関しては「深い理解」が求められます。
2020年度の大学入試改革で「思考力」が重視されていることもあり、大学入試の試験科目として導入する大学も出てきているほどです。
過去問をひたすら解いても太刀打ちできず、解法の暗記では対応できなくなっているため、これから受験を予定している学生さんにとっては必要不可欠な「高い思考力」を手に入れるための指導方法です。
物理・化学に特化している
医学部の受験には理系科目が必須になることが多く、中でも物理・化学を選択する受験生の割合が多いです。アテナイは、物理・化学に特化して指導しており、過去のデータや傾向に合わせたきめ細かな指導方法ができます。学習塾を検討していて、理系科目を得点源にしたい学生さんにとって最適な選択肢と言えます。
マンツーマン指導
集団で授業を受けるタイプの学習塾とは異なり、アテナイはマンツーマンでの指導になります。マンツーマンであれば、生徒ひとりひとりの学習レベルや進み具合や目標に対して不足しているポイントを見つけて対応した指導をしやすく、合格に向けて着実なレベルアップを狙えます。
難関大・医学部を中心としている
アテナイの指導者は、東京大学や九州大学をはじめとする高学歴の講師ばかりです。単に「教え方がうまい」というだけでなく、講師自身も受験の経験から受験生の具体的な悩みや克服方法を熟知していることで、より具体的な解決方法の提案ができる可能性が高まります。
オンラインによる指導
受験生にとって、時間はかなり貴重なものです。特に、現役合格を目指す学生さんにとっては、学校の授業時間外で学習塾での指導を受ける必要があります。そのために移動時間は最小限にしたいですよね。アテナイでは、オンラインにて指導を行なっているので、タブレットやPCを使って自宅から受講できるので、学習の時間効率が高まります。
また、電車移動や対面での指導は、感染のリスクを高めることになってしまいます。本番直前で病気にかかってしまって受験できなかったら苦労が水の泡になってしまうので、オンラインで受講することで感染のリスクを最小限に抑えられます。
アテナイが向いている学生さん
アテナイに向いているのは
- 偏差値を一気に上げて医学部・難関大学に合格したい学生さん(偏差値45未満)
- 基礎はできるが、初見の問題に対応できない学生さん
- 入試レベルの問題で目標の点数が出せない学生さん
- 高い思考力を手に入れて化学・物理で高得点を出したいと考える学生さん
- 絶対に志望校に一発合格したいと考えるモチベーションの高い学生さん
- 大手予備校のテキストを予習・復習しても成績が上がらないと悩んでいる学生さん
- 問題集を3周解いても、初見の問題が解けないと悩んでいる学生さん
- 有名な問題集や勉強法を使っても、出来るようにならないと伸び悩んでいる学生さんなどで、それぞれの学生さんに合わせた指導方針が用意されています。特に、受験に対して熱意や高いモチベーションのある学生さんにとってはかなりおすすめです。
アテナイのカリキュラム
「いきなり口頭試問なんて、レベルが高そう・・・」と思われる学生さんも多そうですが、アテナイでは、口頭試問に慣れていない学生さんでも安心して成績アップを目指せるよう、初めは簡単な問答から始めて、徐々にレベルアップしていきます。学生さんの学力によって終了時期は異なりますが、
- Tier1. 教科書の知識の習得・論理の理解
- Tier2. 教科書の知識を組み合わせて解く
- Tier3. 論理的思考力を武器に武器に未知の問題を解く
という順になります。
卒業生の合格実績
東京大学、北海道大学医学部、筑波大学医学部、千葉大学医学部、日本医科大学医学部、東北大学医学部、旭川医科大学医学部、三重大学医学部、
昭和大学医学部、日本大学医学部、東邦大学医学部、埼玉医科大学医学部、東海大学医学部、金沢医科大学医学部、東京女子医科大学医学部、
愛知医科大学医学部、川崎医科大学医学部、岩手医科大学医学部、杏林大学医学部、北里大学医学部、獨協医科大学医学部、帝京大学医学部、
弘前大学医学部、鳥取大学医学部、横浜市立大学医学部、東京医科歯科大学医学部、東京慈恵会医科大学医学部、聖マリアンナ医科大学医学部、
福岡大学医学部、東京理科大学、順天堂大学医学部、京都府立医科大学医学部、大阪大学理工系学部、早稲田大学理工系学部、青山学院大学理工学部、中央大学理工学部、芝浦工業大学など